京都の日本酒を京料理、京焼・清水焼、京都の風情とともにお楽しみください!

2017/12/21 [全国][京都府]
コラムニスト: 佐々木酒造・佐々木晃

「和食」のユネスコ無形文化遺産登録や海外の“和食ブーム”とともに、外国の方の日本酒に対する関心が高まっています。それに伴い、現在、海外への輸出に取り組む蔵元が増えており、世界各国のレストランや、BAR、マーケットなど、日本酒を取り扱う店が増えてきているようです。最近では、日本酒を飲むことを動機に日本へ訪れる方もいらっしゃり、弊社にも度々外国人観光客の方がお越しになられたりと、私自身、日本酒が世界に浸透してきたことを実感する機会が増え、お酒を造る立場としてとても誇らしく、喜びを感じています。

海外での日本酒の飲み方というと、アメリカでは日本酒をワイングラスに注いで飲み、またフランスでは、フランス料理と共に飲んだりと、各国それぞれの飲み方で楽しまれているようですが、実のところ、日本酒の飲み方や楽しみ方が分からないという方が多くいらっしゃるそうです。
上に“日本酒を飲むことを動機に日本へ訪れる”と記しましたが、「日本での日本酒の飲み方を知りたい」という理由から来られる背景があるようです。

弊社のある京都には、毎年、国内外から年間5000万人以上の観光客、そのうち海外からのお客様は1500万人もお越しになります。京都には寺社などはもちろん、伝統文化などに興味を持たれて観光に訪れる方が多いですが、なかには「酒蔵が多いから、京都で日本酒を飲んでみたい」という方もいらっしゃるのだとか。日本酒が楽しめる場所としても定着しつつある京都。お酒を飲むことを目的に訪れた方には、ぜひ京都で日本文化を感じ、その中に息づく日本酒を楽しんでいただきたいです。

 

まず、京料理とともに日本酒をお召し上りください。京料理は、素材そのものの味を生かすためにあっさりとで作られることが多いため、京都の日本酒はその味を引き立てるように繊細でまろやかな味わいで造られることが多いのが特徴です。日本酒は、その土地の食文化に合うように造られていますので、その土地の料理、いわゆる郷土料理とは、最も美味しくいただける組み合わせであると言えます。

次に、酒器にこだわってみてください。京都であれば、京焼・清水焼のお猪口でどうぞ。お猪口の形やデザインをじっくりと鑑賞してみると、職人がひとつひとつ丹精込めて作り上げた品々の技術の高さに気づきます。また、旅の途中にでも清水焼の専門店などに立ち寄り、「これは」というお気に入りのお猪口を探してみるのも楽しいかもしれません。

また、京都らしい風情とともに味わってみてください。京町家で坪庭を眺めながら飲むお酒・・・最高に贅沢なひとときです。そして、生け花などの室礼(しつらい)にも注目してみると、随所に京都らしさを感じることができるはずです。でもそういう場所は正直入りづらい・・・という方、ご安心ください。最近は、京町家を改装した飲食店やBARなどがたくさんありますので、割と気軽に入っていただけるお店が多くなってきています。

そして、季節に合わせて温度を変えてみましょう。ムシムシと暑い夏にはキリッと冷たい冷酒、キーンと寒い冬は燗酒など、幅広い温度で美味しくいただけるのが日本酒の醍醐味。特に、冬の厳しい底冷えの寒さの京都で飲む燗酒は、身体の芯からポカポカと温めてくれます。「お酒を温めるなんて!」と外国の方はびっくりされるようですが、温度が変わるだけで、常温とはまた違った香りや味わいが引き出され、様々な表情を見せてくれます。その変化をどうぞお楽しみください。

日本酒の楽しみ方は実にさまざまですが、京都に来られたからには、ぜひ京都の食文化や伝統工芸、伝統文化に触れながら飲んでいただきたいです。そして、日本酒の良さや日本酒のある生活文化を体感していただき、「また日本酒を飲みに訪れたい」と思っていただけるよう、いいお酒を造り続け、世界に日本酒を発信していきたいと思っております。

弊社でも不定期ながら蔵開きのイベントを開催するなど、お客様との交流の機会を大切にしております。いまのところ、単発的な取組にとどまっていますが、今後は、観光に関わる他業種と連携するなど、京都の観光に貢献する展開を検討していきたいと存じます。

佐々木酒造株式会社
京都市上京区日暮通椹木町下ル
北伊勢屋町727
http://jurakudai.com/